2013/08/17

映画 天地明察と素敵な和算

TUTAYAでレンタルが始まり、映画 天地明察を見ました。
鎖国時の日本で主流だった、和算という日本独自の算数と暦のお話です。
ストーリーはハッピーエンド!のお約束というものですが、随所に散りばめられた歴史上の人物と和算が楽しい映画。

当時の日本は鎖国時代。
数々の和算家達が算数の道を進歩させるべく日夜研究をしていたそうです。
映画に登場する和算家 関孝和もその一人。
彼の記した(当時の)大ベストセラー本”塵劫記”に興味がわいたのでこちらを購入。



寺子屋で学ぶ子供たちや日常に暮らす大人たちが挙って手に取り、コピー本まで出たそうです。
でも、当時は試験なんて無いのに、何故そんなに算数が流行ったのか。ここが面白い。

それは、算数は日常生活にとても役に立ち、また、算数の世界の概念の奥ゆかしさを知り、世界の広さを実感する事に焦点があるように思います。

文中から少し例を挙げますと、
一枚の四角い紙と重りと紐によって、大木の高さを図る方法。
これは直角二等辺三角形を知ることで理解できます。

農耕民族の天敵ネズミの増えるスピードを体感するネズミ算。
いわゆるネズミ講の元になっている計算です。
つまり、倍の倍は幾つ。

そして、繋がっていく平方根、立方根のお話。
次に桁の数え方。
10の2乗は100、10の3乗は1000、、、、10の80乗は不可思議。

生活の身近なところから引き込まれて、いつの間にか想像のつかないような算数の世界に引き込まれます。
八百万の神様の何たる存在感。

・・・
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映画にお話を戻しますと、
この算数によって暦の正しさを検証します。
太陽と星の動きを観測し、計算し、誤差を少しずつ排除し、答えに辿り着く。
しかし、算数の神様の領域に踏み込む事は、時代の帝の領域を踏みにじる事にもなり、、、、


というわけで、youtube予告編。




余談ですが、上記の塵劫記はなんとカラー本になったとか。
コピー本に対抗して、コピーできるものならやってみろと4色刷りを実現したそうです。
この時の発明はトンボ。
トンボによって、日本は世界一の印刷技術に至ってしまったとか。

算数から広がった好奇心と向上心。
忘れずにしたいものです。

というような広がりを見せた映画でした。

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